撮影用語集

撮影の種類

スチール撮影

「スチール撮影」とは基本的にはモノ・人・景色など動きのない静止画を撮影することを指します。
「スチール」の意味は、映画のシネマ・ムービーの対義語として、still(静止)から来ているとされる説と、映画やテレビの動画を撮影する横で、まるで盗むように撮影することから、steal(盗む)を語源とする説があるそうです。
商品イメージとして広告等に使われる写真なので、質の高さが求められます。スマホやデジタルカメラの高性能化もあり、自分で写真を撮ることもできるようになってきましたが、商品・サービスのブランディングにはクオリティが高いプロのスチール撮影が欠かせません。

  • 商品撮影
  • 商品イメージ撮影
  • モデル撮影
  • 料理/レシピ撮影
  • テーブルコーディネート撮影
  • 会社案内/インタビュー撮影
  • 店舗/施設撮影  等
プロのカメラマンによるスタジオでのスチール撮影現場
商品が際立つモデル着用イメージカットの撮影
コンセプトやシリーズを表現する商品イメージカットの撮影

ムービー撮影

「ムービー撮影」は動きのある動画撮影のことを指します。
スチールとの大きな違いは、圧倒的な情報量です。一瞬を切り取る静止画とは違い、プロモーションに映像を用いることで店頭や展示会ブースでの高い集客効果、またホームページやオンラインショップ、CMなど静止画では伝えきれない商品のディテールやイメージを伝えることができます。

  • ブランドイメージ動画
  • YouTube動画
  • 商品説明動画
  • レシピ動画
  • 会社案内動画  等
場所をお借りしてのロケーション動画撮影現場

ドローン撮影

「ドローン撮影」とは、小型の無人航空機であるドローンを使い空撮することを指します。
従来のカメラでは難しかった角度や高度からの撮影が可能で、地上からは捉えられない臨場感ある画像・映像を撮影することができます。
会社案内やホームページでの、社屋の全体画像や建築物の紹介、自然景観などさまざまなイメージの訴求に役立てることができます。

物撮り(ぶつどり)

ECサイトに掲載する商品(物)や商業広告用などの商品を撮影する事をいいます。スタジオに商品を運び込み、撮影することが多いです。アパレル商品、医療品、化粧品、アクセサリー、雑貨、工業製品、食品、食器類など幅広いアイテムを取り扱っています。
カタログやECサイトなどに掲載する商品説明用の撮影では、見栄え良く見せるのはもちろん、適したライティングのもとで特徴となる形状や色を正確に表現することが求められます。

形状や色をわかりやすく正確に伝える商品カット。カタログやECサイトに載せる商品写真として必須です。

同じ商品を角度を変えて撮影し、形状や色、柄を正確に伝えます。

多色展開の商品は角度やライティングを揃えることで、カタログやECサイトに載せた時に統一感をもたせます。

シリーズ展開のある商品は組み合わせた商品カットがあると、お客様がサイズや形状を比較しやすくなります。

服飾小物など複雑な形状かつ多色展開している商品は、角度を変えて配置することで、1枚の商品カットで色の比較はもちろん、ひとつの商品を多方向から見せ、イメージしやすくします。

わかりやすさ、正確さが必須の工業製品写真。余計なものは入れず、適したライティングで正確に撮影します。

外側だけでなく、内側の形状や細部が伝わりやすい商品写真。全体像を伝えるために様々な角度から商品を撮影します

背景色を変え、わかりやすく清潔感のある化粧品の商品写真。

商品パッケージと共に中身も見せることで情報が増え、安心感に繋がります。

シンプルに、健康的で清潔感を感じるライティングでの健康食品の商品写真。

イメージ撮影

物撮りとは異なり、イメージ撮影では商品の利用シーンやメリットが伝わるように、イメージ重視でスチール撮影を行います。撮影場所もスタジオの他、屋外のロケーションや、レンタルスタジオなどを利用することもあります。

例えば、アパレルであれば商品の季節にあった屋外シチュエーションで、ルームウェアなどを暮らしの一部としてリビングでの使用シーンを。また、食器や調理器具などは、キッチンスタジオでの調理シーンや、料理、テーブルコーディネートなど、商品を使用しているところが想像できるようなシーンを演出、撮影します。

モデル撮影

人物に商品を着用させて撮影をします。特にアパレル商品の場合は、実際着用して見ないとイメージがつきにくい、形状などが分かりにくい、など消費者には伝わりにくいため、モデルを起用して撮影する事が多いです。
モデルは商品の魅力を最大限に引き出すために起用しますので、ブランドや商品にあったスタイルや雰囲気を持っている適切なモデルを選定します。

ーーーモデルのブッキングが出来ますーーー
コンセプトではお客様のご希望のモデルを手配いたします。外国人モデル、MC、ナレーター、などキャステイングも可能です。

商品の撮り方

平置き撮影

商品を平たく置き、整えて撮影する方法です。プリントやデザイン、襟の形状、袖の長さなど、商品の機能や仕様をわかりやすく説明するのに適しています。ECサイト用商品写真の撮影でも多く使用されている撮影方法です。
置いた時にあえて素材のシワ感を出して表情を変えることもでき、小物と組み合わせてコーディネートを組んでイメージ写真を撮影することもできます。
光の方向や、影の出し方をしっかり決め写真を並べた時に統一感を出すのがポイントです。Tシャツなど、形が大きく変わらないアイテムもシンプルに商品のデザインを強調して見せることができ、モデル撮影やイメージ撮影のほかに、バリエーションが広がりますので一緒に撮影しておくと幅広い媒体で使用できます。

ハンガー撮影(吊るし撮影)

商品をハンガーに吊るして撮影する方法です。重力により落ち感が出るので服のシワが自然に見え、立体感を表現することができます。
ハンガー込みでの撮影になるため、木製、アイアン、針金など様々なシーンに合うようにハンガーを用意しています。ハンガーなので厚みはありませんが、平置きでは伝えにくいシルエットや着用感の魅力をより伝えるために、裾の広がりや、袖口などは虫ピンなどを使い形を整えます。また、ライティングで陰影をはっきりつけると立体感や素材感が分かりやすくなります。

マネキン、トルソー撮影

実際に人物が着用したようなシルエットを表現するマネキン、トルソー撮影。
トルソーは胴体のみの人形、マネキンは両足、両腕も揃っている人形です。
ギャザーのあるブラウスや、ヒダのあるスカートやワンピース、シワや型崩れなどNGなスーツやセットアップなど、ボディに着せて立体的に見せる撮影方法です。モデル撮影ができない場合でも、シルエットや着用イメージやがダイレクトに伝わりやすいというメリットがあります。

接写

至近距離で被写体をくっきり、はっきり写す撮影方法です。「アップ」などとも呼びます。生地の素材感や透け感、細かいデザインや機能、仕様を部分的に大きく切り取る接写画像は、ECサイトなどで商品の説明するのに必須になってくる重要なカットです。

撮影場所の種類

ホリゾントスタジオ

壁面と床面のつなぎ目を緩やかな曲線でつなげ、外光を遮断したスタジオのこと。コンセプトスタジオは白塗りの「白ホリゾントスタジオ」になります。照明機材を使用して光を作る事によって被写体を思うままに撮影できるよう作られています。ちなみにホリゾントとは、ドイツ語でHorizont(水平線や地平線の事)が語源で、背景となる幕や壁を表しています。

ルームスタジオ

部屋にいるかのような撮影ができるスタジオのこと。
コンセプトのルームスタジオは南側の明るい部屋です。シンプルなウッド調のフローリングに、ベージュとライトグレーの2色に塗り分けた壁面があり様々なシーンに対応できます。

俯瞰スタジオ

被写体に対して高い位置から見下ろすように撮影することを俯瞰(ふかん)撮影といいます。
コンセプトの俯瞰撮影は2階床面の一部を取り外す事ができ、真上からの真俯瞰(まふかん)の撮影が可能です。全体にピンを合わせる撮り方で細部まできちんと見えるのでECサイトの商品画像に向いています。

ハウススタジオ

一軒家がまるごと撮影スタジオになっていたり、マンションや施設の一室がスタジオになっているのがハウススタジオです。家具や雑貨などが備え付けられてあることが多く、それぞれのスタジオごとに世界観が統一されていますので、撮影したいイメージやコンセプトに合わせて様々なシーンの撮影をすることが可能です
コンセプトでは名古屋・岐阜近郊のハウススタジオでの撮影も多数行っております。撮影したい商品のイメージに適したシチュエーションでの撮影をご提案させていただきます。

ロケーション撮影

スタジオ内ではなく外に出て、町中や建物を使用したり、季節感のある風景やイメージに合うロケーションを背景に撮影を行います。
商品を現実の環境で撮影することで、商品の魅力やコンセプトをリアルに伝えることができます。
コンセプトでは気になるスポットをチェックし、必要な時にすぐに提案できるよう常に情報を集めています。今までの経験を活かし、商品のテイストに合わせたロケ場所のご提案が可能です。

撮影関連用語

スタイリスト

スタイリストとはシーンにあった衣装や小物等をコーディネートするファッションの専門家です。衣装、靴、鞄、アクセサリー等の手配から、モデルのコーディネート、衣装の管理や確認など様々な仕事をしています。撮影の際にはモデルの着衣の乱れをきめ細かく整えたり、商品の魅力を最大限に発揮するための衣装の細かい微調整をするアパレル撮影では欠かせない専門家です。また、常に人気ファッションの流行や傾向などを情報収集して、スタイリングの提案をしています。

コーディネート

アパレル・ファッション業界では、違う要素のファッションアイテムを、色・素材・デザインなどが調和するように組み合わせることをコーディネートといいます。
撮影前にスタイリストと打ち合わせしながらコーディネートを組んでいきます。品番などを書き込み撮影カードを作り、よりスムーズに撮影ができるよう前日までに準備しています。

スタイリング

コーディネートされたファッションアイテムをより美しく見せるために形を整えることをいいます。
シャツの袖やパンツの裾をロールアップしてみたり、裾からインナーを見せたり、ジャケットの襟を立ててみたりと、そのアイテムをより魅力的に見せる工夫をします。スタイリストとの打ち合わせ時に取り入れたり、実際モデルが着用した際に調整したりします。
コンセプトではスムーズな着替えができるようにスタジオ内にフィッティングルームを完備していますので、その場で細かな調整も可能です。

ヘアメイク

プロのヘアメイクによりブランドイメージに合う撮影用のヘア&メイクに仕上げることで、モデルや商品の魅力を最大限に引き出します。また、撮影中はメイク崩れがあれば細かく直してキレイな状態を保ちつつ、メイク直しを行います。カットごとにヘアやメイクを変えることもできるので、写真のバリエーションがより豊かになります。流行をおさえつつ、要望にこたえながら「自分ならでは」を表現するバランス感覚で写真のクオリティアップにつなげます。コンセプトスタジオはメイクルームを完備しています。

バック紙、背景

撮影する被写体の後ろに敷くペーパーのことを指します。コンセプトスタジオには多種多様の色のバック紙を用意しています。また、200種を超える布や敷物も取り揃えていますので用途によってイメージに合うものをお選びいただけます。

ロケハン

「ロケーション・ハンティング」略してロケハン。撮影前にイメージに合った場所を下見し、調査しに行くことを指します。事前にカメラマンと打ち合わせし、カメラアングルや進行順などもこの段階で決めていきます。ただ見るだけでなく、撮影時間や立ち位置、荷物の置き場など、当日の撮影風景を思い浮かべ、撮影がスムーズに進められるようスケジュールを立てることが、撮影前の大切な準備となります。

ささげ業務 撮影(さつえい)・採寸(さいすん)・原稿(げんこう)

お預かりした商品の撮影と採寸、キャプション、コピーなど付帯したすべての作業を承ります。

照明、ライティング

照明機材を持つことで、様々な撮影が可能になります。

  • ストロボ(瞬間光)
    暗い室内や、スタジオには欠かせない照明の基本機材です。フラッシュとも言います。晴れた屋外で補助光としても使用しています。
  • 定常光
    ストロボのような瞬間光とは逆に、一定の光を保つことができるのが定常光。常に被写体を照らしている照明機材で、動画は定常光のみで撮影します。
  • ライトスタンド
    角度調整できるものが一般的で、長さも調整できます。コンパクトに畳めて室内・屋外問わず幅広い撮影現場で使用しています。
  • レフ板
    逆光でも明るく撮影できて、光を足すのに大切な役割をしてくれます。また、陰影をやわらげたい場合にも便利で、光が難しい屋外での撮影には特に役立ちます。
  • アンブレラ
    その名の通り傘の形をした照明機材の事。アンブレラは光が広い範囲に拡散し、柔らかい光を自然な感じで当てられます。白や銀、透過タイプなどの種類があり、サイズも様々です。

ECサイト

ECサイトとは、インターネット上で商品やサービスを販売するWEBサイトのことです。ECとは、「electronic commerce(エレクトロニック・コマース=電子商取引)」の略。ネットショップやオンラインショップとも呼ばれています。

販促ツール

ターゲットとする消費者やユーザーの購買意欲を高めて、販売を促進するためのツールのこと。販促ツールといえば、「チラシ」「POP」「ポスター」「ノベルティグッズ」などを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、「WEBサイト」や「メルマガ」も販促ツールのひとつと言えます。最適な方法は目的によって異なります。
コンセプトでは商品の撮影だけでなく、カタログや販促物のデザインや印刷、WEBサイトの制作など、一貫した販促ツールのご提案が可能です。

プロモーション

プロモーションとは、自社の商品やサービスを広く認知させ、購入につなげるためのコミュニケーション活動のことをいいます。販促ツールの活用もプロモーションのひとつと言えます。

ブランディング

独自のブランドを作り、それに対する信頼や共感性を最大限に高めることで、独自の付加価値を創造し、他社との差別化を実現する活動を指します。つまり、ブランドを認識してもらえるよう、他社との違いや自社ならではの強みを明確にし、「これならこの企業(商品)!」とお客様に選んでいただくために行う戦略です。ブランディングに成功すると、長期的な利益の確保やプロモーション活動への依存脱却に繋がり、付加価値のある「ブランド力」を求めてお客様が集まってくる状態になります。
コンセプトでは女性ならではの目線で企画やブランドの立ち上げにも携わっております。商品の特徴を明確にし、
・ネーミングやキャッチコピー
・ロゴの制作
・パッケージのデザイン制作
・関連する販促物
など一貫したビジュアル訴求で他社との差別化を図ることができます。

キャプション/商品コピー

キャプションとは写真について説明のために付け加えられた文字情報のことを指します。商品コピーとは、商品説明とは違い、お客様が「この商品を買う価値」を感じるストーリーやベネフィット(お客様が商品から得られるプラスの効果)を伝え、お客様の「感情」を動かすための文章です。
どちらもECサイトやカタログなどで、写真だけでは伝えきれない部分を伝えるために必要なものです。

ディテール

ディテールには「細部」という意味があり、ファッションではボタンや刺繍のデザインなどの装飾、襟元や袖の形やカットの仕方など細かな部分を指します。